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穴大工用叩き玄能200匁

第一章 玄能の出現
・穴大工の出現



江戸時代初期に穴大工が現れます。

穴大工とは、

建築構造材にホゾ穴や貫穴などの穴加工を専門に行う大工で、

建築工事全般を受け持つ大工仕事から、

分離専業化したものです。

専業化したことにより、

更に効率が求められ、

それが木製槌を鉄製に移行させる大きな原動力になった可能性も考えられますから、

穴大工と玄能の出現には大きな関連性が有ると思われます。

ですが、

残念ながら資料が少なく、

はっきりしたことは分りません。


穴大工のホゾ穴や貫穴を掘る速度と作業量は、

普通の大工をはるかにしのぎ、

5割増しの日当を得ていたと言います。

そして、

大変な重労働を行うために、

穴大工の玄能は一般の大工のものよりも大型で、

良く効くように細長い上に、

その玄能を安定して思い切り振り下ろすことの出来る、

工夫された玄能柄を仕込んで使用していました。

この様に穴大工が現れたことにより、

玄能は木柄も含めて飛躍的な発展を遂げることに成ります。


参考文献:
図解日本史 成美堂出版
日本の伝統工具 土田一郎著
竹中大工道具館研究紀要 第3号
鉄と日本刀 天田昭次著
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今日も読んでいただいて、ありがとうございました。
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