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求人連載 たった一人の継承者に向けて 未だ逢えぬ君へ送る・・・「技の章」 |
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第7章 焼き割れ ・焼き割れを防ぐには (3) 3.焼入れ温度を越えて大幅に過熱(オーバーヒート)しないこと。 焼入れ温度までの加熱が適切に行われても、 そのまま加熱を続けて過熱させてはいけません。 過熱すると鋼の結晶粒子が粗大化し、 その後に焼き入れしても、 結晶粒子は粗大化した荒い状態で硬くなるので、 焼き割れを起こしやすく、 たとえその時に割れなくても、 使用中の衝撃で破損しやすくなってしまいます。 ですから、 過熱させたと思ったら一旦炉外に出して、 火色がなくなる温度(550℃)まで空冷したのち、 再度焼入れ温度まで加熱し、 焼入れします。 ですが殆どの場合には、 過熱すると表面に酸化膜が分厚く付いてしまいます。 そうなると焼きが入りにくいうえに、 焼き肌のまま商品にする場合には、 仕上がりが汚らしくなってしまいますから、 いったん常温まで下げて、 酸化膜を落とした後に焼入れ直した方が良いでしょう。 なお、 大幅に過熱した場合には改善手段が有りませんから、 諦めて廃棄するしかありません。 ところで過熱を防ぐ勘所ですが、 加熱中の鋼温度の上昇が急に緩やかに成る地点を見逃さない事です。 その現象は鋼の結晶構造の変化に熱が余計に使われる事で起こり、 こう成ると焼入れ適正温度の一寸手前だと分かります。 その後、 停滞していた温度が上昇し始めたら、 それが結晶構造の変化が終了した証であり、 其処が焼入れ適正温度になります。 ですから、 温度上昇が停滞したからといって悠長に構えたり、 炎を強くしたりせずに、 その瞬間を見極めることで、 過熱を防ぐことが出来ます。 その変化は火色で判断出来るので、 温度計に頼る必要も有りません。 |
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